パソコン作って、経費節約しませんか?

マウスコンピューター

日本国内最大手のホワイトボックス会社

日本国内でのホワイトボックスパソコン会社として上げられるのはこちらの『マウスコンピューター』を置いて他にないだろう。

元々こちらの会社が当時高島衣類店という店を持っていた『高島勇二』が祖父の代から続くこの企業を守るために、パソコン通信を使ったパソコンの製造販売を始めたことが創業のきっかけになるのだった。丁度この頃、日本ではDOS/Vが普及し始め、テルや秋葉原の『DOS/V』がBTOパソコンを販売し始めていた。1995年にはWindows95も発売されたことが追い風となり、パソコンはヒット商品となって、日経トレンディの番付にも登場することになるのだった。高島は毎日睡眠不足に苛まれるほどの過密スケジュールの中で生活をしていくことになり、年中無休で体に鞭打って働き続けるのだった。

1998年、有限会社タカシマは株式会社化して『マウスコンピュータージャパン』となる。社名の由来としてはマウスのように『人とパソコンの橋渡しを行い、つねにお客様の視点から、より快適なパソコン環境作りに役立っていける存在でありたい』という思いからこの名前が付けられるのだった。しかしその後の組織変更によって社名は消滅してしまい、ブランドとしてのみ使用される時期が続いていた。

その間に存続会社であるMCJは上場して資金を調達して、PCパーツの大手総合商社であるシネックスの日本法人を買収して、メモリモジュールを製造販売するアドテックと資本提携などして、部品調達や販路を拡大していき、企業グループを形成していくことになるのだった。

2004年ごろは大手家電メーカーのパソコン販売が低迷する一方で、BTOメーカーやホワイトボックスメーカーが業績を伸ばしていた。MCJは約108億円を売り上げることに成功して、出荷台数の成長率は144.4%に達したのだった。2006年にマウスコンピューターが独立した会社として際設立され、2007年にはMCJが『TOW TOP』や『フェイス』・『パソコン工房』などの親会社であるユニットコムを買収して、グループの売上高は1000億円を超える結果をたたき出すのだった。グループの『完成品PC製造』の売上高は推定330億円となり、ホワイトボックス市場におけるシェアは5割を超える結果になるのだった。

しかし国内のパソコン出荷台数は2005年をピークに減少・横ばいに転じてしまい、iiyamaの倒産や日立製作所のデスクトップパソコンからの撤退といった、業界の暗雲を告げるような出来事が頻発するのだった。外注先を失う形となったマウスコンピューターは民事再生方針性に追い込まれたiiyamaを合併して生産・物流拠点を統廃合して、PC製造の大半をファブライトから内製化した。2008年度から2010年度にかけてMCJグループは減少となり、パソコン事業の不振が続くことになるのだった。原因としてはインテル社製チップセットの不具合による機会損失といったことなど、因子はそこらへんに散らばっていた。またより大きな外部要因としては、2000年代に入ってもノートパソコンと何とか5分の戦いを続けていたデスクトップパソコンの割合が3割を切ってしまい、ネットブックのような新しい種類のパソコンが台頭してきたことも含まれ、業績は後退の一途を辿ることになってしまうのだった。マウスコンピューターは本業に注力し経費削減などで、利益率を高める慎重な経営を続ける一報で、新規ユーザーの開拓を進めている。

自作PCの底力をみせてやりましょーー!

企業形態

マウスコンピューターはインターネットコミュニティなどでは、中小のパソコンショップと分類される事も珍しいことではない。

しかしマウスコンピューターの属するMCJグループは連結売上高が1000億円で、インテルやマイクロソフトの正規代理店のテックウィンドやASUSの正規代理店であるユニティ、モニターメーカーとして知られるiiyamaを傘下に納めており、パソコン部品の輸入から製造販売までを垂直統合する、それなりに大きな企業体である。

あまり知られていないことであるが、日本のホワイトボックスパソコン市場・OEM市場は再編が進んでおり、ユニットコムやドスパラも売上は数百億円で、KOUZIROや九十九電機はヤマダ電機の系列になっている。世界的なBTO企業で売上が数兆円規模のデルや数千億円規模のeMachinesには劣るものの、かつての牧歌的な「DOS/Vショップ」とは違う戦いが展開されている。

日経パソコンの「パソコン満足度ランキング」によると初心者8%・上級者25%・仕事11%で、プライベートユーザーが多い。NECや富士通(17%)のように初心者率が高い訳でもなく、レノボ(36%)やパナソニック(31%)ほどは上級者を名乗るパソコン歴が長いユーザーも居ないようだが、仕事率は12位中10位(最下位)でパナソニック(43%)やエプソンダイレクト(22%)、デル(20%)と比べれば半分である。こういう点を鑑みると、上級者向けのパソコンを販売している会社という色合いではなく、初・中級者なみのパソコンとして取扱っている会社として考えたほうが良いだろう。いうなれば、まだはじめてまもない人からすれば、マウスコンピューター社製のパソコンを利用するほうが良いかもしれない、ということになるだろう。

沿革

  • 1993年4月 - 創業者の髙島勇二が自宅店舗「高島屋衣類店」でパソコン事業を始めた
  • 1998年2月 - マウスコンピュータージャパン株式会社として設立
  • 2001年4月 - MCJに吸収合併される
  • 2002年5月 - アルガステクノロジーズと提携して、法人向けPC「YAMATO」の販売を開始
  • 2004年6月 - MCJ、東証マザーズに株式を上場
  • 2005年8月 - アロシステムやシネックスと「PCジャパン」を設立。
  • 2006年1月 - 「ウェルコム」(現:WELLCOM株式会社)にコールセンターを委託
  • 2006年10月 - MCJの純粋持株会社化に伴い、会社分割されて株式会社マウスコンピューターとして再度設立
  • 2008年10月 - iiyamaを吸収合併し、iiyama営業部や飯山工場、飯山リペアセンターを利用し、自社組立開始
  • 2009年7月 - iriver japanを吸収合併
  • 2010年1月 - 沖縄コールセンターの自社運営を開始
  • 2011年3月 - 埼玉サービスセンターを春日部市に移転

製品一覧

デスクトップパソコン
  • LUV MACHINES
  • MDV ADVANCE
  • MDV-EXTREME
  • MDV MediaServer
ノートパソコン
  • m-Book
  • Luv Book
キューブパソコン
  • Easy Cube
ゲーマー向けパソコン
  • G-Tune
法人向けパソコン
  • GSX シリーズ(販売終了)
  • MousePro シリーズ
ワークステーション
  • MDV ADVANCE(Quadro搭載モデル)
タブレット
  • LuvPad

販売形態

主な販売形態は通販・ネット販売、直営店舗販売、コーポレート営業、チャンネル営業の4つとなっており、それぞれの売上の割合は通販が34.5%、直営店12.8%、法人17.8%、量販店34.8%となっており、通販と量販店が販売の量軸をなしている。

通信販売 詳細
ウェブショップはデスクトップPC、ノートPC、ゲームPC、ビジネスPC(法人)、タブレットPC、即納モデル、サポートセンター、店舗情報の8つのカテゴリに分かれており、最初のページにはキャンペーン情報やニューモデル情報がチラシ風の演出で掲載されている。商品写真などは内製で、「イーコマース営業職」がフォトショップやイラストレーターなどで作成し掲載し、商品写真をクリックすると、シリーズごとに2~4の基本パターンが提示され、その中の1つを選んでカスタマイズと見積もり、注文が出来るように成っている。部品によってはかなり細かいカスタマイズが可能だが、ベースと成るマザーボードとチップセットだけはシリーズごとに固定で、パーツのメーカーや型番は明示されない事が多く、オーバークロックに対応していない点が自作パソコン色の強いBTOメーカーとの違いに成っている。決済方法は数種類から選択でき、決済システムはオリコやジャックスなどを利用し別立てとなっている。
ダイレクトショップ 詳細
創業地の春日部の他に、東京・名古屋・大阪・北九州・福岡の大都市部に直営店があり、この他にベイシア電器の店内にサテライト店を設けており、郊外に4店舗を展開している。しかしMCJグループのパソコン工房(91店舗)や同業他社のサードウェーブ(23店舗)と比べて店舗網の規模は小さく、量販店での販売の方が多い。直営店では即納モデルを販売しており、工場経由で4営業日の納期を1-2営業日に短縮し、また大都市部の直営店はショールームとしての機能も持っており、秋葉原店には「G-Tune:Garage」が併設されている。余剰部品・余剰在庫の発生を極力抑制するビジネスモデルを取る都合として、現在ではパソコン部品の単体販売は行なっていないのが現状となっている。
法人販売 詳細
法人営業部門が、代々木アニメーション学院のような教育機関やCADやオンラインゲームなどの3DCG製作を行う企業、インターネットカフェなどに出荷している。しかし法人向けの比率はそれほど高くなく、20%以下にとどまり、同じBTO方式のデルは法人比率が80%に達しており、大企業や官公庁、中小企業に幅広く販売している。しかしマウスコンピューターには、オンサイト保守や常駐のような大企業向けのサービスを行う企業体力はない。そこで故障率の低いMouseProを投入して、構造計算を行う建築設計事務所などの中小企業やSOHOに買ってもらい、法人比率を30~40%まで伸ばす予定となっている。なお法人客の約半分はネットショップ経由の注文で比率的にはデル(28.1%)より高い。しかしオンラインの法人売上は全社売り上げの10%(推定)以下で個人客の売り上げの方が大きい為、デル(推定22%)のように法人専用の入り口を設けていないと思われる。
ショップブランドパソコンのONM供給
EMSの商品特性上、店頭で名前は表に出ないもののコストパフォーマンスに強みを持ち、MCJグループのエムヴィケーと共にショップブランドのOEM供給という形で幅広い販路を持っており、ヨドバシカメラ、ベイシア電器、コジマ(iiyamaブランド)などの家電量販店や、PC DEPOT(OZZIO)、エディオングループ、ソフマップ(バーガーパソコン)などのショップブランド出荷しており、過去にはヤマダ電機やケーズデンキ、ビックカメラ、ムラウチ電気やフロンティア神代にも卸していた。家電量販店での販売は2003年度に急速に伸び、約10社に約12万台を納品し約180店舗で販売していた。

ショップブランドは家電量販店にとって競合他社と差別化を図り、周辺機器を一緒に売るための商材として魅力がある一方で、店員にとっては小売単価が低く勤務評価に結びつきにくいことや初心者向きではない為、売りにくいという意見もある。この市場は競争が激化しており、また家電量販店とは販売実績が伸びなければそのメーカー製品が店頭から短期間で姿を消すこともある厳しい業界であるが、量販店向けに約34億円(2003年度)を売り上げており、財務数値を見る限り相当売れていたのは事実となっている。

その様な状況下で、2004年、当時の大口販売ルートの1つであったヤマダ電機は同業のKOUZIROを子会社化しBTO・ホワイトボックスパソコンを同社の「FRONTIER」ブランドの製品に事実上一元化するのだった。このことを契機に、ヤマダ電機ではマウスコンピューター製品の取り扱いが終了した。一方で、他の家電量販店チェーンではゲートウェイのイーマシンズなどが続々と参入し競合関係となった。2007年から2008年にかけてはデルやヒューレットパッカードが量販店での販売に参入している。ソーテックがオンキヨーに、ゲートウェイがエイサーに買収され、2012年にはオンキヨーが量販店販売を休止するなど、市況は年単位で刻々と変化している。

なお、マウスコンピューター製のパソコンについては、OEM供給した製品のサポートも一括して担当している。そのため、パソコンショップや家電量販店で購入したショップブランドのパソコンについて、サポート連絡先がその購入店舗ではなくマウスコンピューターであったという話は多く聞かれる。パソコンのケースのどこかにアルファベットの「U」から始まる9桁の番号(例:U10xxxxxxx)のバーコードのシールが貼付されている。このシールが貼付されている製品については、ショップブランドにOEM供給されているパソコンであっても、製品保証・電話サポート・修理は販売店ではなくマウスコンピューターが受け持っている

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